adore倉庫
右側兄さんのSS置き場。がくカイが主。
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天然とクーデレとちょっとマスメイ。
膝に感じる重みに、呆れたように困ったように息を吐く。
昨日の昼から今朝方まで、様々なところで歌ってきたらしい神威に、帰ってくるなり寄り掛かかられた。
『か、神威!?』
後ろにいたメイコから冷ややかな視線を投げ付けられたが、彼女も神威同様ぐったりしていたマスターを見てすぐに傍に駆け寄った。
『ちょ、マスター! 大丈夫?』
『……ちょっと休みたい、かな』
珍しく力無く笑うマスターに、メイコが大きなため息をついた。
『まったく……自分の体力考えなさいよ』
ぶつぶつ言いながら、マスターの体を支えるように体を滑り込ませる。
寝室に強制連行される途中、
『カイト、神威の目が覚めたらお疲れ様って伝えていて。後、僕が起きたら皆でおしょうが……』
『そんなこと言う元気があるなら、さっさと歩く! で、早く休みなさい』
ふらつくマスターはメイコに引っ張られて――というよりも半分引きずられて――、奥へと消えて行った。
『……神威?』
完全に体重をかけてきている体に問い掛けるが、なにも返って来なかった。
神威の意識が戻ってくるまで、このまま玄関先で突っ立たままになるのかと不安が過ぎる。
さすがにそれは……と思っていたところ、マスターを置いてきたメイコに手伝ってもらい、リビングのソファーまで運ぶことが出来た。
この状態でよしと思ったのか、「買い物行ってくるから」とコートを羽織り出て行ってしまった。
普段より静かで――でもどこか浮足立っているような空気になんだか落ち着かない。
覚えがあるような気がするのに、わからない。
――――なんだったっけ……。
ぼんやりとしながら、膝の上にある神威の顔を見る。
起きているときとは違う、表情。けれど、ほのかに漂う無邪気さに少し唇が緩んだ。
「……随分、遅かったですね」
起こさないように小さく呟いて、前髪をそっと掬い上げる。
「どこで、歌ってきたんですか?」
返って来ないとわかっていながら、聞いてしまうのはどうしてだろう。
穏やかな寝顔にもう少しだけ、と頬に触れた瞬間、唐突に腕を掴まれた。
「――――!?」
驚いて引っ込めようとしたが、思った以上の力で握られているようで動かない。
「……また狸寝入りですか……?」
静かに静かに寝ている神威に投げ掛けると、「……違う……」と小さな呟き。
呆れをたっぷりと含んだ息を吐き、言葉を続けようと口を開き――。
マフラーを引っ張られたと気付いたときには、唇を塞がれていた。
上顎をなぞられ、舌を絡め取られる。
「っ――んんっ、ちょ……神っ、ん」
離れた一瞬に声を上げるが、聞き入れてはもらえない。
徐々に深さと激しさを増して行く口づけに、慌てて掴んで手に爪を立てた。
昨日の昼から今朝方まで、様々なところで歌ってきたらしい神威に、帰ってくるなり寄り掛かかられた。
『か、神威!?』
後ろにいたメイコから冷ややかな視線を投げ付けられたが、彼女も神威同様ぐったりしていたマスターを見てすぐに傍に駆け寄った。
『ちょ、マスター! 大丈夫?』
『……ちょっと休みたい、かな』
珍しく力無く笑うマスターに、メイコが大きなため息をついた。
『まったく……自分の体力考えなさいよ』
ぶつぶつ言いながら、マスターの体を支えるように体を滑り込ませる。
寝室に強制連行される途中、
『カイト、神威の目が覚めたらお疲れ様って伝えていて。後、僕が起きたら皆でおしょうが……』
『そんなこと言う元気があるなら、さっさと歩く! で、早く休みなさい』
ふらつくマスターはメイコに引っ張られて――というよりも半分引きずられて――、奥へと消えて行った。
『……神威?』
完全に体重をかけてきている体に問い掛けるが、なにも返って来なかった。
神威の意識が戻ってくるまで、このまま玄関先で突っ立たままになるのかと不安が過ぎる。
さすがにそれは……と思っていたところ、マスターを置いてきたメイコに手伝ってもらい、リビングのソファーまで運ぶことが出来た。
この状態でよしと思ったのか、「買い物行ってくるから」とコートを羽織り出て行ってしまった。
普段より静かで――でもどこか浮足立っているような空気になんだか落ち着かない。
覚えがあるような気がするのに、わからない。
――――なんだったっけ……。
ぼんやりとしながら、膝の上にある神威の顔を見る。
起きているときとは違う、表情。けれど、ほのかに漂う無邪気さに少し唇が緩んだ。
「……随分、遅かったですね」
起こさないように小さく呟いて、前髪をそっと掬い上げる。
「どこで、歌ってきたんですか?」
返って来ないとわかっていながら、聞いてしまうのはどうしてだろう。
穏やかな寝顔にもう少しだけ、と頬に触れた瞬間、唐突に腕を掴まれた。
「――――!?」
驚いて引っ込めようとしたが、思った以上の力で握られているようで動かない。
「……また狸寝入りですか……?」
静かに静かに寝ている神威に投げ掛けると、「……違う……」と小さな呟き。
呆れをたっぷりと含んだ息を吐き、言葉を続けようと口を開き――。
マフラーを引っ張られたと気付いたときには、唇を塞がれていた。
上顎をなぞられ、舌を絡め取られる。
「っ――んんっ、ちょ……神っ、ん」
離れた一瞬に声を上げるが、聞き入れてはもらえない。
徐々に深さと激しさを増して行く口づけに、慌てて掴んで手に爪を立てた。
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月森
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