忍者ブログ

adore倉庫

右側兄さんのSS置き場。がくカイが主。
[12]  [11]  [10]  [8]  [7]  [6]  [5]  [4]  [3]  [1

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

駄々っ子な感じで

絵チャで描かれた手繋ぎ殿と兄さんにときめいて、どうしようもなくなった結果w
相手の意識がないときは素直な兄さんが可愛すぎました。







 手を繋いだまま、瞼を閉じる。
 眠りに誘われたわけではない。ただ、この手を、ぬくもりから離したくなくて、だ。
 夜が明ければ、主と共に遠くへ行ってしまう。その歌声を披露しに。
 たかが、半月だといわれてしまえばそれまでだ。けれど……
 体を重ねたまま動かずにいると、不意に頭に何かが触れた。
 カイトの手だと知り、口元が緩みそうになる。
 この状態が許されているのだと、なんとなくそう思う。

「……莫迦なんですから……」

 胸につけた鼓膜に直接響く声。優しい声音。

「……俺だって……」

 消え入りそうな言葉に思わず顔を上げてしまった。寝ていないことをわかっていたのか、笑っていない瞳とかち合う。

「もう、狸寝入りはお終いですか?」

 どこか咎めるような口調に自然と俯いてしまう。……子供じみている、そうはわかってはいるけれど。

「……お前に触れられなくなるだろう?」
「はい?」

 離してしまったら、しばらく。言葉に出すのもまた子供のようだと思って飲み込んだ。
 くすり、と小さな笑いが頭の上で零される。

「二週間ぐらいじゃないですか。すぐに」
「お前に触れられなくなるのは、つらい」

 堪えきれず吐き出した言葉に、握っている手にかすかに力込められて震えた。
 そぅっと覗き見ると、目元がほのかに赤くなり始めている。
 言いにくそうに動いた口元から「俺だって……」と呟かれ、体を持ち上げてカイトを見つめる。
 桜色に染まる頬にこみ上げきた衝動のまま、口付けた。






(うちの天然殿と某Rさん宅のクーデレ兄さん。夫婦扱いd(ry)
PR
Submit Comment
name
title
color
mail
URL
comment
password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
HN:
月森
性別:
非公開
P R
忍者ブログ [PR]
Template by repe