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adore倉庫

右側兄さんのSS置き場。がくカイが主。
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ファンタジーな感じでがくカイもどき

 恐る恐る前髪に触れてくる指に気付かないふりをして、狸寝入りを続ける。
 その手が頬を撫でたとき、少しだけ震えてしまったが、おきているとは思わなかったらしい。すぐに手が引っ込められた。
 再び伸びてきた指を払うように寝返りを打った。背後で零された熱いため息にそっと目を開けた。

 ――――気付いたのはいつだろう。

 ぼんやりといつかの夜を思いだす。今日と同じように、どこか追い詰めた表情で、起こさないように触れる指。
 まるで壊れものに触れるかのような優しさに、彼がどんな気持ちなのかわかってしまった。
 パートナーとしては抜けているところもあるが、解消するほどではない。

 ――――でも。

 彼の気持ちに応えられるか、と訊かれると返す言葉がなくなってしまう。
 受け入れることも、拒絶することも、まだ出来ない。
 嫌いではないと思う。どうでもいい相手とは一緒にいたくないし、自分の性格上、どこかで見捨てるはずだ。
 
「……カイト……」

 吐息混じりに名前を呼ばれ、思わず肩が跳ねた。
 起きているのがばれてしまったんだろうか……。
 やたらとうるさくなり始めた鼓動を押さえながら、じっと動かずに毛布を握り締める。
 近づく気配。
 どうすれば……と思っていたとき、ふいに頬に温かいものが触れた。
 柔らかい感触。耳触れる、熱い息。
 しばらくして、それが唇だと気付く。
 熱が離れた瞬間、「まだ触れていてもいいのに……」と思ってしまった。

「――――おやすみ」

 短く呟かれ、遠ざかっていく気配に、なぜかほのかな寂しさを感じたのはきっと気のせいだろう。
 ――眠れば、いつも通りの自分になる。
 そう思い、再びきつく目を閉じた。
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天然とクーデレとちょっとマスメイ。

 膝に感じる重みに、呆れたように困ったように息を吐く。
 昨日の昼から今朝方まで、様々なところで歌ってきたらしい神威に、帰ってくるなり寄り掛かかられた。

『か、神威!?』

 後ろにいたメイコから冷ややかな視線を投げ付けられたが、彼女も神威同様ぐったりしていたマスターを見てすぐに傍に駆け寄った。

『ちょ、マスター! 大丈夫?』
『……ちょっと休みたい、かな』

 珍しく力無く笑うマスターに、メイコが大きなため息をついた。

『まったく……自分の体力考えなさいよ』

 ぶつぶつ言いながら、マスターの体を支えるように体を滑り込ませる。
寝室に強制連行される途中、

『カイト、神威の目が覚めたらお疲れ様って伝えていて。後、僕が起きたら皆でおしょうが……』
『そんなこと言う元気があるなら、さっさと歩く! で、早く休みなさい』

 ふらつくマスターはメイコに引っ張られて――というよりも半分引きずられて――、奥へと消えて行った。

『……神威?』

 完全に体重をかけてきている体に問い掛けるが、なにも返って来なかった。
 神威の意識が戻ってくるまで、このまま玄関先で突っ立たままになるのかと不安が過ぎる。
 さすがにそれは……と思っていたところ、マスターを置いてきたメイコに手伝ってもらい、リビングのソファーまで運ぶことが出来た。
 この状態でよしと思ったのか、「買い物行ってくるから」とコートを羽織り出て行ってしまった。
 普段より静かで――でもどこか浮足立っているような空気になんだか落ち着かない。
 覚えがあるような気がするのに、わからない。

 ――――なんだったっけ……。

 ぼんやりとしながら、膝の上にある神威の顔を見る。
 起きているときとは違う、表情。けれど、ほのかに漂う無邪気さに少し唇が緩んだ。

「……随分、遅かったですね」

 起こさないように小さく呟いて、前髪をそっと掬い上げる。

「どこで、歌ってきたんですか?」

 返って来ないとわかっていながら、聞いてしまうのはどうしてだろう。
 穏やかな寝顔にもう少しだけ、と頬に触れた瞬間、唐突に腕を掴まれた。

「――――!?」

 驚いて引っ込めようとしたが、思った以上の力で握られているようで動かない。

「……また狸寝入りですか……?」

 静かに静かに寝ている神威に投げ掛けると、「……違う……」と小さな呟き。
 呆れをたっぷりと含んだ息を吐き、言葉を続けようと口を開き――。
 マフラーを引っ張られたと気付いたときには、唇を塞がれていた。
 上顎をなぞられ、舌を絡め取られる。

「っ――んんっ、ちょ……神っ、ん」

 離れた一瞬に声を上げるが、聞き入れてはもらえない。
 徐々に深さと激しさを増して行く口づけに、慌てて掴んで手に爪を立てた。


吸血鬼ネタ

絵チャで描かれたK1さんのイラストをもとに。
子カイト風味と吸血鬼な殿。
兄さんが病んでいるのはデフォですといいt(ry




しょくしゅー(いつものごとく中途半端

前フリな感じの説明です。
人柱アリスモチーフの話から持ってきているので、完全なパラレルです。

兄さんと殿は人の時間の流れを見守るだけの人たちです。
そして、兄さんは女王にひそかな想いを寄せてます。そんな兄さんが気に入らない殿でお送りしますw←

ぬるいですがR-18仕様。





兄さんのアレを目指して失敗した感たっぷり。

なすぽでのるしあさんの某絵チャログと等価交換(になってるのかナゾ)として、書いたもの。
クーデレ兄さんが壊れてます。それでもおkという方は、続きから。
やたらと長い上に、大変残念なクオリティですよー。

一応、R-18で。

駄々っ子な感じ
これと微妙に繋がった気がします……。










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月森
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